函館から車で1時間。函館観光のついでにちょっとドライブ、といった気軽さでアクセスできる恵山。実は青森県の恐山と並ぶ霊場として古くから信仰の対象になっている霊山です。その景観はやはりどこか恐山を感じさせるものとなっていて、単独峰の上半分すべてが赤茶けた地肌を露出させた景観は、異様な雰囲気を放ち、近づく者を圧倒します。
噴煙立ち昇る死の世界
恵山の標高は618mで、山岳としては決して標高が高いとはいえません。しかしながら海岸線から一気に立ち上がる斜面は迫力十分です。初めて訪れる場合でも見間違えることは無いと断言できるほど異様な景観は、恵山ならでは。
645号線を離れ、しばし標高を上げると頂上直下の駐車場に到着します。駐車場から歩き出すとすぐに、恵山の噴火口が正面に見える場所に出ます。ツツジの名所でもある恵山では豊富な植生が楽しめるのですが、噴火口付近には草一本生えておらず、まさに死の世界といった様相です。
一方で恵山を背にして見る景色は穏やかなもので、恵山とは対照的に緑の多いものとなっています。
恵山では、年間を通していたる場所から噴煙が立ち昇り、異様な景観を作り出しています。噴火口の近くまで遊歩道で近づくことができますが、噴火によりつくられた地面はガレ場になっていて歩きにくいので注意が必要です。