四国における紅葉を語る際に外すことのできない寒霞渓(かんかけい)。その景観は日本三大渓谷美の一つに数えられ、奇岩と瀬戸内海が作り出す景色は、他に代えがたい美しさをもっています。アクセスにはフェリーの利用が必要で、気軽に行ける場所ではありませんが、わざわざ苦労して訪れる価値のあるスポットです。
他の場所にはない寒霞渓の魅力
四季それぞれに織りなす大自然の豊かさに恵まれた、瀬戸内海国立公園の中心地小豆島。そのほぼ中央に位置する寒霞渓(かんかけい)は、島の最高峰星ヶ城と四方指の間にある渓谷。寒霞渓はおよそ1300万年前の火山活動によってできた安山岩、集塊岩などの岩石が長い年月の地殻変動や侵食により、そそりたつ奇岩怪石の絶景をつくりあげた。
-http://www.kankakei.co.jp/-
日本三大渓谷美といわれる寒霞渓は、1300万年前の火山活動と風雨による浸食で形作られた数々の奇岩と、壮大なスケールの渓谷を同時に楽しめる、絶景スポットです。複数の遊歩道と、頂上へ直通のロープウェイが整備され、誰でも安心して訪れることのできる観光地となっています。
四季それぞれの景観を楽しめるのはもちろんですが、その中でも特におすすめしたいのが紅葉の時期です。白い岩肌の奇岩と鮮やかな紅葉により埋め尽くされる景色は、寒霞渓独特の絶景といえるでしょう。
登りはロープウェイ、下りは徒歩がおすすめ
寒霞渓の散策は、登りはロープウェイで、下りは徒歩で楽しむのがおすすめ。最高峰となる星ヶ城(816m)まで一気に登るロープウェイは、12分間隔で運行していて、簡単に頂上までアクセス可能です。”空と海と渓谷を同時に眺望できる”寒霞渓のロープウェイからの眺望は、これだけでも十分に満足できそうな絶景です。個性的な形をした奇岩の数々と、周囲を覆い尽くす紅葉美。まさに寒霞渓、といった景観を堪能できます。
ロープウェイの終点、山頂駅やその周辺には複数の展望台があり、それぞれの場所で違った景観が楽しめるので要チェックです。特に陽が傾き始め、渓谷内に影が落ちる時間帯には、陰影に富んだ寒霞渓らしい景観になり、おすすめです。
山頂駅からは複数の遊歩道が整備され、麓までのハイキングすることが可能。遊歩道周辺に密集するカエデの色づきは、美しいの一言。
晴れた日には、遊歩道を埋め尽くす紅葉の絨毯の上を、木漏れ日の中気持ちよく散策することができます。
独特の景観を作り出す奇岩の数々
1300万年前の火山活動により堆積した岩石が、風雨により削られ形作られた寒霞渓。ロープウェイからはもちろん、遊歩道からも数々の奇岩を見かけます。美しい紅葉の景色に奇岩が変化を与え、様々な表情を見せてくれます。
寒霞渓の遊歩道からは、数々の奇岩を見れるのはもちろん、紅葉のトンネルの中を気持ちよく歩けるのもうれしいところです。清々しい空気の中、気持の良いハイキングと、寒霞渓ならではの奇岩を楽しんでみてはどうでしょうか。