
四国には未知のゴルジュが多数眠っていた!南国ならではのシダに覆われた緑のゴルジュをはじめ、四国最大*の大滝50mを内包する青のゴルジュ、侵食された側壁が洞窟さながらの空間となる黄のゴルジュなど、ゴルジュ開拓同人『ゴルジュクラブ』が開拓した、Googleにも日本登山大系にも情報がない、本当に未知が残る渓谷開拓集!
※ ゴルジュ内に存在する滝として四国最大の落差
四国の渓谷開拓記録集です。掲載本数27本(うち16本開拓*)78ページ。開拓記録以外に四国を代表する険谷の遡行図付き遡行記録(足谷川・高瀑渓谷・瓶壺谷右俣ほか)を収録。
※ インターネット・SNS・日本登山大系・沢100に掲載がないもの。断片的な記録(部分的な滝の写真など)が存在する渓谷を含みます。
内容・仕様
A4版フルカラー
開拓記録11本:記録未見または断片的な記録しかない渓谷を掲載|四国のスーパーゴルジュと呼ぶに相応しい、記録未見の渓谷3本を収録(うち1本R&S103掲載)
四国の険谷4本:足谷川・高瀑渓谷・瓶壺谷(右俣)・魔戸の滝 それぞれの遡行図(水線突破ライン)付き遡行記録
四国の名谷4本:四国の渓谷の中から特に素晴らしい、万人にお勧めできる渓谷を紹介
その他8本(うち5本開拓):強烈な個性をもつゲテモノゴルジュを掲載
GORGE CLUB 巻頭より抜粋
全国に名を知られた渓谷を2022年4月にキャニオニング下降した。その際渓谷最大とされる大滝よりもさらに大きな滝を新発見することになる。有名ガイド本にも掲載される渓谷に、これほど大きな未知があろうとは、、、。 ”渓谷には探検の余地が残されている” そう確信した私は、ホームである四国エリアの渓谷開拓を行うことにした。本州からのアクセスが悪いことや、関西圏の愛好家たちが紀伊半島を好むことなどが理由だろう、四国には未知の、それも魅力的な渓谷が多数眠っていた。
四国における沢登りの情報は、ほとんど石鎚山系と赤石山系に集中し、他のエリアについては手がかりが少ない。例えば、徳島県と高知県の県境に雄大に尾根を伸ばす剣山周辺エリアも、『日本登山大系』では ”いずれの谷もその内容に大差はなく、大滝、ゴルジュ、廊下を形成するものはほとんどない” と見放している。一般的に、四国の大半の地域が沢登りに不向きとされている。 しかし、それは誤解だ。かつて交通手段が未発達だった時代に、一部のアクセスしやすいエリアが開拓されただけで、魅力的な未踏のゴルジュがたくさん残っているのだ。
本書の記録のなかには、普通は高巻いてしまう悪絶ゴルジュや、生活排水に打たれながらの登攀を強いられるゴルジュなど、なぜそこに突っ込まなければいけないのか、と問われれば回答に困るものも多い。だが、生活排水にまみれようと、いきりたって悪絶ゴルジュに挑もうと、未知があるというだけで私にとっては十分に魅力的なのだ。