四国カルストは日本有数のカルスト台地であるだけでなく、標高1400mの天空の道をドライブ・ツーリングできる爽快なスポットとして人気を集めています。四国の急峻な山々のイメージとは一線を画すなだらかなカルスト台地は、ヨーロッパアルプスのような解放感があります。夏季には盛んに放牧が行われる四国カルストでは、天空のカルスト台地のなか、のびのびと育った和牛のグルメも楽しめて、四国の中でも特に興味深いレジャースポットと言えるでしょう。
天空の道、四国カルスト
日本三大カルスト(四国カルスト、山口県の秋吉台、福岡県の平尾台)のひとつで、その中でも最も高い標高からは石鎚山などの周辺の山々が一望できる。
西から大野ヶ原、姫鶴平、五段高原、天狗高原まで、なだらかな山肌には、夏は緑の草原、秋はススキが一面に広がり、一年を通して四季を楽しむことができる。浸食作用で地表に露出した石灰岩が点在している。乳牛の放牧地帯としても有名で、多くの牛が放牧され、カルスト特有の風景をさらに牧歌的にし、多くの人々が訪れる観光地となっており、愛媛県では1964年(昭和39年)3月21日に四国カルスト県立自然公園として指定された。引用-wikipedia
四国カルストでは標高1400mにもおよぶ天空のカルスト大地をドライブ・ツーリングすることができます。日本三大カルスト(四国カルスト・秋吉台・平尾台)のひとつでもある四国カルストは、1400mもの標高をもつ広大なカルスト大地です。カルスト地形とは、石灰岩などの岩石でできた大地が雨水などによって侵食されてできた地形をのことで、大きな樹木など視界を遮るものが少ない好展望を特徴としています。四国の中では瓶ヶ森林道(UFOライン)・剣山スーパー林道と同じくらいの標高ですが、周囲を遮るものがない爽快な大パノラマは四国カルストならではのものです。
風車の点在するカルスト大地のなかを抜けるドライブ・ツーリングコースは、全長6kmほどの長さがある爽快なワインディングですが、その前後にも気持ちの良いワインディングが接続し、それらも含めると20km以上もの全長を誇るコースということになります。カルスト大地ならではの360度のパノラマを堪能できる清々しい空間はもちろんのこと、道中に点在する風車など、四国の中でもとりわけ標高の高い高原ならではの景観を満喫することができます。
周囲を遮るものがないカルスト地形をドライブ・ツーリングしていると遥か遠くに見えてくる風車。はじめは見落としてしまいそうなほど小さい風車ですが、近づいてみると想像よりもはるかに大きいことに驚かされます。四国カルストのスケール感のせいでしょうか、遠くで見ているときは豆粒ほどにしか見えない風車も間近で見るとかなりの迫力です。
標高の高い四国カルストでは、ときに平地では想像もできないようなドラマッチクな景観に出会うこともあります。少し曇りがちな夕方。尾根を包む薄い霧のなか、数十メートルしかない視界のなかを慎重に進んでいると、霧が少しづつ夕日を感じさせる色に染まりだす。この先に現れる景観に期待して、アクセルを踏み込みたくなる気持ちを我慢しながら少しのあいだ進むと、小さな尾根を超えたところで突如霧の外に放り出される。雲の切れ間から降り注ぐ強い夕日を浴びて黄金に染まる草原、その中でゆっくりと草を食む牛。想像でしか見たことのないような景観が目の前に広がり、ただただ無心に立ち尽くしてしまうような景観です。
7月、満開のハンカイソウに包まれる四国カルストもオススメです。うだるような暑さの平地を抜け、標高1400mまで続く10kmほどのワインディングを登っていく。平地とは明らかに違う、ひんやりとした空気を感じながらカルスト大地に入っていくと、草原の間のいたるところに群生するハンカイソウが出迎えてくれます。車道のすぐ近くまで広がるハンカイソウを楽しめることはもちろん、遊歩道を利用してハンカイソウの花畑の中を散策することもできます。
四国カルスト育ちの和牛グルメ
四国カルストの牛
四国カルスト周辺では、夏季になると広大な草原を活かした放牧が盛んに行われています。牛にストレスを与えず、牛本来の行動ができるような飼い方することによる健康な生育を目標とするのが四国カルストの放牧ですが、涼しくて、見渡す限り草原が広がる環境で放牧される牛たちは、この上なく快適そうです。
四国カルストの高知側の玄関口に位置する「天狗荘」では、四国カルスト育ちの牛を使った様々なメニューを1000円前後のリーズナブルな価格で堪能することができます。1日5食限定でボリューム感満点のハンバーグの乗ったカレーを楽しめる「ハンバーグカレー」(950円)など、リーズナブルでボリューム満点のメニューが並び、悩んでしまうこと間違いなしです。
訪問時のポイント
四国カルストアクセスにオススメのルート
四国カルストのメインとなる約6kmの区間は、360度のパノラマが広がる爽快なドライブ・ツーリングコースですが、そこへ至る道のりはコースにより実に様々です。コースによっては非常に狭い道でのアクセスとなることもありますが、ここに紹介するコースであれば中央線のある(一部幅の狭いところもありますが)快適な道で四国カルストまでアクセスすることができます。
気温が低いことも
1400mもの標高がある四国カルストは、平地に比べ10度近く気温が低いこともあります。真夏の日中でも風の強い日などは肌寒いことも多いため、上着の携帯がオススメです。
冬季通行止めに注意
南国のイメージが強い四国といえど標高の高い四国カルストは冬季には、かなりの積雪があります。カルスト台地を貫くメインの道路は冬季通行止めになるため、訪問前に状況を確認してください。