秘境の宝庫である高知県では、それぞれの観光スポットが離れていることもあり、特定のエリアを目的地とした観光が難しいことは事実。一方で、複数のスポットを一気に巡るおすすめコースが豊富なのも高知県の特長です。
秘境から秘境、絶景から絶景。非日常の連続が約束された高知県観光は、日々の喧騒を忘れさせてくれること間違いなしです。
1.時間のない人に!日帰りコース
高知空港着8:55の飛行機で高知入りし、高知空港発19:10の最終便で帰る日帰りコースです。高知空港から比較的近い室戸岬など、高知県東部を中心としたコースをとることで、日帰りでも複数のスポットを堪能可能です。
1-1.高知空港起点、高知県東部の秘境堪能コース
伊尾木洞と室戸岬、高知県きっての秘境2カ所を織り込んだコースです。海沿いの快走路をメインとしたコースのため、道中も太平洋を眺めながらの快適なドライブとなる点も魅力。高知県で日帰り旅行をするなら、是非とも検討してほしいコースです。
1-1-1.高知県きっての秘境、伊尾木洞 | 10:30到着
高知龍馬空港から伊尾木洞までは29km、40分ほどの道のり。街中に突如姿を表す伊尾木洞は高知県きっての秘境感を堪能できるスポットとしておすすめです。300万年にわたる波の浸食により形成された海蝕洞である伊尾木洞、長さ40mの洞窟を抜けると高さ5mの岩壁をシダが埋め尽くす異世界が。伊尾木洞内はよく整備された遊歩道によって快適に散策することが可能です。小川沿いの遊歩道ということもあり雨天時は長靴等が必須になりますが、晴天時は一般的な運動靴でも問題ありません。
メインとなる入り口周辺は運動靴でも安心して歩くことが可能な伊尾木洞ですが、最深部までは400mの道のりで、何回かの渡渉を含むコースとなります。最深部を目指す場合は渡渉時は靴を脱ぐか、長靴での訪問がおすすめです。最深部には小規模ながら滝があるため、そこを目標に歩いてみるのも良いかもしれません。
滞在時間:最深部まで散策して1時間
1-1-2.高知県安芸市の名景、野良時計で楽しむ名物のしらす丼 | 12:00到着
伊尾木洞から野良時計までは15分の道のり。時計台と繋がった建物内にある高園茶屋(新しいタブで外部サイトが開きます)では、750円で名物のしらす丼を堪能可能。安芸市周辺のお店で食べられるしらす丼は、天日干しされていないしらすを使用しているのが特徴で、一般的なしらす丼とは一線を画す柔らかな食感と味が魅力の名物料理です。
しらす丼に使用される「釜揚げしらす」を購入したい場合は野良時計から10分でアクセス可能な安芸駅ぢばさん市場(新しいタブで外部サイトが開きます)がおすすめ。ちりめん丼3杯分くらいの釜揚げしらすを300円で購入可能です。
滞在時間:1時間
1-1-3.高知県を代表する景勝地、室戸岬 | 14:30到着
高知県の東に位置する室戸岬。台風銀座としても有名で、ともすれば最果てのイメージすらある室戸岬ですが、安芸市からは45km、1時間半と意外にも近いことはあまり知られていません。日本に8箇所しかないユネスコ世界ジオパークに指定されている室戸岬は、海岸段丘や岩礁など、独特な地形の宝庫。ここにしかない景観をいたるところで堪能可能なスポットなのです。
室戸岬には舗装された遊歩道が整備されていて、好天時は快適に散策することが可能です。遊歩道は端から端まで約30分で、室戸岬を代表する景観を一通り観ることができます。
室戸岬の散策マップ(新しいタブで外部サイトが開きます)
室戸岬へのアクセスは室戸スカイラインの利用がおすすめ。スカイラインの途中には室戸岬を一望可能な展望台をはじめ、全国的に有名な廃墟スカイレストニュー室戸(立ち入り禁止ではなさそうですが注意が必要)があり、訪問者を楽しませてくれます。
滞在時間:室戸スカイライン経由、遊歩道を散策して1時間半
1-1-4.「海の駅とろむ」で新鮮な海の幸を堪能 | 15:30到着
室戸岬の景観を堪能したら、最後は「海の駅とろむ(新しいタブで外部サイトが開きます)」で夕食を。地元で獲れた海の幸を中心に、豊富なメニューを楽しむことが可能です。
定休日:水曜日
ラストオーダー:17:00
所要時間:1時間
「海の駅とろむ」を16:30までに出発して高知空港へ
「海の駅とろむ」から高知空港までは約1時間半の道のり。高知発の最終便は19:10のため、16:30までには出発したいところです。室戸岬から高知空港までの道のりは中間地点にある安芸市周辺でわずかに混雑することがあるものの、ほとんどの場合1時間半で移動可能なため、心配は無用です。
1-2.高知空港起点、定番スポット龍河洞を織り込んだコース
高知空港から20分ほどでアクセス可能な龍河洞。日本三大鍾乳洞にも選ばれる龍河洞は、冒険さながらのコースを1kmにわたり堪能できる人気スポット。龍河洞を起点として、高知県きっての秘境村、馬路村で食事と温泉を楽しむ、メリハリのあるコースです。
1-2-1.日本三大鍾乳洞の龍河洞 | 10:00到着
日本三大鍾乳洞にの一つでもある龍河洞、冒険さながらの体験が可能なアクティビティスポットとして人気を集めています。龍河洞の全長は1kmほどで、約一時間の道のり。道中、バックパックを背負ったままでは通り抜けられないほど両壁が迫る場所や2本の滝など、見どころ満載の龍河洞。年間を通して20度程度の洞内の気温も相まって、季節を問わず楽しむことが可能なスポットといえるでしょう。
事前予約が必要な冒険コースでは、通常入ることのできないコースをガイドつきで楽しむことが可能。冒険コースを楽しむ場合は、通常のコースよりも30分ほど長くかかるものの、これ以上ない非日常感を堪能できるので、選択肢に入れて見ても良いかもしれません。
冒険コースを選択する場合、以降のスケジュールが少しタイトになるため、各スポットで調整しながらコースをお楽しみください。
入場料:大人1100円 / 中学生700円 / 子供550円
営業時間:8:30〜16:30(12〜2月) / 17:00(3〜11月)
滞在時間:通常のコースで1時間半
1-2-2.高知県安芸市の名景、野良時計で楽しむ名物のしらす丼 | 12:30到着
龍河洞から野良時計までは45分の道のり。時計台と繋がった建物内にある高園茶屋(新しいタブで外部サイトが開きます)では、750円で名物のしらす丼を堪能可能。安芸市周辺のお店で食べられるしらす丼は、他の地域とは違い天日干しされていないしらすを使用しているのが特徴。一般的なちりめん丼とは一線を画す柔らかな食感と味が魅力の名物料理です。
しらす丼に使用される「釜揚げしらす」を購入したい場合は野良時計から10分でアクセス可能な安芸駅ぢばさん市場(新しいタブで外部サイトが開きます)がおすすめ。ちりめん丼3杯分くらいの釜揚げしらすを300円で購入可能です。
滞在時間:1時間
1-2-3.高知一有名な秘境村、馬路村で楽しむゆずの森加工場と温泉 | 15:00到着
伊尾木洞から馬路村までは1時間半の道のり。馬路村へのアクセスに利用するR12は道幅が狭い箇所があるため注意が必要ですが、渋滞とは無縁の高知県の自然を堪能しながらのドライブは快適そのもの。
馬路村観光でおすすめなのが、馬路村の名を全国的に知らしめる発端となった、ゆずの森加工場の見学。馬路村特産のゆず製品の加工工程を無料で見学可能です。
ゆずの森加工場を見学した後は、馬路温泉に。馬路温泉に併設されたレストランでは、高知県特産の鶏、土佐ジローをはじめ、山の幸を堪能可能な料理が揃っています。
ゆずの森加工場の営業時間:8:30〜17:00
滞在時間:1時間半
馬路村を16:30までに出発して高知空港へ
馬路村から高知空港までは約1時間半の道のり。高知発の最終便は19:10のため、16:30までには出発したいところ。道中、多くの区間は太平洋沿いのため、日没の時刻が17:30〜18:30になる2・3・9・10月には太平洋に沈む美しい夕日を堪能できるかも。時間に余裕があればR55沿いの琴ヶ浜に立ち寄るのがおすすめで、タイミングが合えば、小高い丘から美しい浜と夕日の景観を楽しむことができるでしょう。
2.少し贅沢に一泊二日コース
高知空港着8:55の飛行機で高知入りし、翌日の高知空港発19:10の最終便で帰る一泊二日コースです。高知県東部地域を中心としたコースに限定されてしまう日帰りに対し、一泊二日では石鎚山や四国カルスト周辺のエリアを訪問可能。石鎚山周辺エリアには高知県一の景観を誇る瓶ヶ森林道をはじめ、ドライブやアクティビティに最適なスポットが目白押し。時間に余裕があるなら一泊二日のコースが絶対におすすめです。
2-1石鎚山周辺の秘境堪能コース(4月中旬〜11月中旬がおすすめ)
高知県北西部に位置する石鎚山周辺には、四国を代表する秘境が密集しています。四国ならではの秘境を堪能するなら外すことのできない石鎚山周辺のスポットを一気に巡る、贅沢なコースです。
1日目 | にこ淵 – 一の谷やかた(昼食) – 瓶ヶ森林道 – 山荘しらさ(宿泊)
2-1-1.にこ淵 | 11:00到着
1日目最初のスポットは日本一美しい滝壺が有名な「にこ淵」。高知空港から1時間半の道のりで、高知市を抜けてしばらく走ると、日本一の清流と名高い仁淀川沿いの快走路になります。にこ淵最寄りの駐車場からは少し急な斜面を下ること5分。直径30mほどの滝壺は仁淀川の清流を目一杯に湛え、この上なく美しい景観を作り出しています。
滞在時間:30分
2-1-2.一の谷やかた(昼食) | 13:00到着
コースのハイライト、瓶ヶ森林道の入り口に位置する一の谷やかたでは、軍鶏(しゃも)のすき焼きor湯豆腐の絶品コースを堪能可能。趣のある建物と良く整えられた庭園、そして庭園越しに見える渓流。美しいロケーションで味わう料理は非常に高い満足感をもたらしてくれること間違いなしでです。
軍鶏すきコース:¥3,500
湯豆腐コース:¥2,800
一の谷やかたでの食事は味、ロケーション共に最高なのですが、値段はそれなり。もう少しリーズナブルに食事をとりたい場合、道中の道の駅木の香での食事がおすすめ。一の谷やかたよりは少しリーズナブルに食事をとることが可能です。
営業時間:11:00〜20:00(夏季)18:00(冬季)
定休日:木曜日
滞在時間:1時間
2-1-3.瓶ヶ森林道 | 14:30到着
コースのハイライト、瓶ヶ森林道。四国の屋根、四国山脈の尾根を貫く瓶ヶ森林道は、四国で一番高い場所をドライブ可能な絶景ドライブコースです。標高1,100m – 1,690mを27kmにわたりドライブ可能な瓶ヶ森林道からの景観は四国一のスケール感。瓶ヶ森林道では、5月初め〜中旬にかけてはアケボノツツジが、10月中旬〜11月初めには紅葉が楽しめることもおすすめのポイントで、四季を通じて四国の絶景を堪能可能です。
滞在時間:2時間
2-1-4.山荘しらさ | 16:30到着
宿泊は瓶ヶ森林道内に位置する山荘しらさがおすすめです。山荘しらさに宿泊することで、翌日は朝から石鎚山周辺の絶景スポット巡りをすることが可能。設備としては文句なしの山荘しらさですが、標高が高いこともあり、夜は気温が低くなるので防寒対策は必須です。
2日目 | 石鎚スカイライン – 面河渓 – おもごふるさとの駅(昼食) – 岩屋寺 – ドライブイン引地橋
2-1-5.石鎚スカイライン | 8:00到着
瓶ヶ森林道と隣接する石鎚スカイラインでは、快適な2車線道路から石鎚山の絶景を堪能可能。道中には四国一の名峰石鎚山を眺望可能なスポットが複数あり、壮大な自然を楽しみながらのドライブが可能です。
滞在時間:1時間
2-1-6.面河渓 | 9:00到着
石鎚スカイラインの入り口からほど近い場所に位置する面河渓。四国の渓谷で一番のスケールを誇る面河渓は、迫力の岩壁と青く澄み切った水流が魅力です。どちらかというと緑がかった水流が多い四国において、面河渓のように青く澄み切った水流は貴重で、面河渓ならではの景観を楽しむことができます。面河渓はその荘厳な景観とは裏腹に、河原まで簡単に降りることができるので、夏季などは水遊びをすることも可能です。
滞在時間:1時間
2-1-7.おもおごふるさとの駅 | 10:30到着
2日目の昼食はおもごふるさとの駅がおすすめ。四国では鮎よりも一般的な「あめごの塩焼き」をはじめ、周辺地域で親しまれるソウルフードを楽しむことが可能。駐車場やトイレも広いため、ハイシーズンでも安心して訪問可能なスポットです。
滞在時間:1時間
2-1-8.第45番礼所 岩屋寺 | 13:30到着
四国八十八礼所の中でもとりわけ荘厳な雰囲気をもつのが第四五番礼所の岩屋寺です。面河渓を思わせる迫力満点の岩壁の目前に佇む岩屋寺では、この上なく荘厳な雰囲気を満喫できます。岩屋寺へは最寄りの駐車場から30分ほど急峻な道を歩く必要があるため、体力に自信が無い場合、代わりに周辺の「古岩屋」ががおすすめ。4,500万年前の地層が露出する古岩屋では、岩屋寺ほどではないにしても、独特の雰囲気を楽しむことができます。
滞在時間:1時間半
2-1-9.ドライブイン引地橋(営業時間9:00〜17:00水曜定休 | 16:00到着
2日目の夕食におすすめなのが道中のドライブイン引地橋。なんといってもおでんが絶品で、おでんだけ食べて満腹、なんていうのも贅沢な楽しみ方です。おでんは1串100円で、5串も食べれば十分満腹になるほどボリュームがあるため、リーズナブルに美味しい夕食を楽しむことが可能です。
滞在時間:30分
ドライブイン引地橋から高知空港までは1時間半の道のり。高知市内を通ると渋滞にはまる可能性があるため、高知自動車道伊野IC〜南国ICまで高速を利用するのがおすすめです。
2-2.四国カルストを中心に山海の絶景堪能コース
高知県を代表する絶景スポット四国カルストを旅のハイライトに、高知県のダイナミックな太平洋沿いの快走路を堪能可能なコースです。
1日目 | 中津渓谷(昼食) – 長沢の滝 – 四国カルスト – 天狗荘(宿泊)
2-2-1.中津渓谷(中津渓谷ゆの森で昼食) | 11:30到着
1日目最初のスポットは高知県仁淀川町に位置する中津渓谷(なかつけいこく)。仁淀川水系の美しい水流を堪能可能なだけでなく、中津渓谷ゆの森(新しいタブで外部サイトが開きます)でおいしい食事も可能なおすすめスポットです。渓谷内には歩きやすい遊歩道が整備されていることもあり、気軽に渓谷の絶景を堪能可能です。
また、名瀑・雨竜の滝や龍宮淵などの迫力満点のスポットも満載で、変化に富んだ渓谷を、ゆっくりと堪能してください。
滞在時間:2時間半
2-2-2.長沢の滝 | 15:00到着
落差34m、どこから見ても絵になる美しい長沢の滝。四国カルストの入り口に位置し、簡単に訪問可能なので立ち寄ることをお勧めします。恋愛成就の滝とも言われる長沢の滝、その理由は水流が岩盤に空いたハート型の穴から落ちているから。ちなみに、このような落ち口の滝は「潜り滝」と呼ばれ、日本全国でも数えるほどしかない希少性から、知る人ぞ知る滝でもあるのです。
滞在時間:30分
2-2-3.四国カルスト | 16:00到着
いよいよコースのハイライト、四国カルストに到着です。今回のコースをとる場合、ちょうど四国カルストで夕焼けを見ることができるのもポイントです。晴れた日には、草原を黄金に染めながら沈んでゆく夕日の絶景に出会えるかも。日が沈んでからの星空もとても美しいので、夜になったらもう一度外に出て空を見上げてみるのがおすすめです。
2-2-4.天狗荘(宿泊)
天狗荘は四国カルスト内に位置する好立地であることに加え、1,400mの標高から満点の星空を堪能できる点も魅力です。
2日目 | 四国カルスト – ドライブイン引地橋(昼食) – 横浪黒潮ライン – 桂浜 – かいだ屋(夕食)
2日目は10時半頃まで四国カルストの絶景を楽しんでから出発。1400mの標高を誇る四国カルストからは、美しい朝日も期待できるので、早起きしてみるのもおすすめです。5kmにわたり絶景の快走路が続く四国カルストでは、メインの道路の美しさはもちろんのこと、脇道に逸れて放牧地の間を縫うような道を走るのもまたおすすめです。
2-2-5.ドライブイン引地橋(昼食) | 12:00到着
2日目の夕食におすすめなのが道中のドライブイン引地橋。なんといってもおでんが絶品で、おでんだけ食べて満腹、なんていうのも贅沢な楽しみ方です。おでんは1串100円で、5串も食べれば十分満腹になるほどボリュームがあるため、リーズナブルに美味しい夕食を楽しむことが可能です。
滞在時間:30分
2-2-6.横浪黒潮ライン | 14:00到着
ドライブイン引地橋を後にしたら、太平洋沿いの豪快な快走路、横浪黒潮ラインへ。横浪半島を18.8㎞にわたりドライブ可能な横浪黒潮ラインからは、ダイナミックなリアス式海岸と海の絶景を眺めながらのドライブが可能です。
2-2-7.桂浜 | 15:00
言わずと知れた高知県を代表する観光スポット、桂浜。ある意味高知県らしくない、人の絶えない観光地ではありますが、半月状の特徴的な海岸は一見の価値あり。コース上に位置するため、簡単にアクセス可能なのも魅力的です。
滞在時間:1時間
2-2-8.かいだ屋 | 16:30到着
桂浜と高知空港をつなぐ道中に位置する鰻の名店「かいだ屋」。身の引き締まった鰻は高知県ならではのあじわいで、とえもおすすめなのですが、混雑していることが多いため1時間半くらいは時間に余裕が欲しいところです。
営業時間:11:00〜14:30 / 16:30〜20:00
定休日:月曜日 / 第1・3火曜日 / 丑の日
滞在時間:1時間半
かいだ屋から高知空港までは15分の道のりのため、18:00くらいに出発すれば余裕をもって空港へ到着可能です。