高知県を代表する観光スポットの室戸岬。海底が隆起して形成された奇岩の数々は、ユネスコ世界ジオパークに指定されるなど、室戸岬ならではのもの。奇岩地帯を縫うようにつけられた遊歩道だけでなく、奇岩地帯を縦横無尽に散策可能な室戸岬は、気軽に非日常を体験可能なスポットとして人気を集めています。ともすれば最果ての印象すらある室戸岬ですが、高知市からは2時間、高知空港からは1時間半でアクセス可能なこともあり、日帰りでも気軽にアクセスすることができます。
1.室戸岬ならではの楽しみ方9選!
1−1.奇岩地帯を縫う遊歩道
室戸岬の魅力は、なんといってもその遊歩道にあります。ユネスコ世界ジオパークにも指定されている室戸岬では、様々な奇岩が密集する景観の中、快適な遊歩道から室戸岬ならではの景観を楽しむことができます。
主に海底の隆起によって形作られた数々の奇岩は、場所によって全く違う表情を堪能可能。遊歩道の東に位置するビシャゴ岩は20m近くあろうかという迫力の景観です。
他にもエボシ岩や・・・
地震による地層の隆起で形作られた行水の池など、見所がたくさん。
このようにロマン満載のスポットも。この橋ももちろん渡ることが可能で、ここで記念写真を撮ったら良い感じになりそうです。
1-2.奇岩の上を縦横無尽に探索可能
室戸岬訪問時、是非とも楽しんで欲しいのが遊歩道から外れた奇岩地帯の探索。直径5cmほどの砂利で埋め尽くされた海岸はもちろんのこと、奇岩の上も縦横無尽に探索可能なのが魅力です。
雨などで濡れている場合を除き、室戸岬の奇岩は簡単に登ることが可能。よくグリップする岩肌はもちろんのこと、凹凸のある形状は、足を乗せたり掴む場所に困らないのも嬉しいところです。
どうやったらこうなるのか理解不能な奇岩の数々。眺めるだけでもなかなかの景観ですが、これらの上を、間を、自由に探索するのは室戸岬だけの楽しみ方ではないでしょうか。
場所を変えると岩石の表情がガラッと変わるのも特徴で、新たな形状の奇岩を発見するたび、登ってみたり、観察してみたり、本能の赴くままに楽しむことが可能。
奇岩の間に溜まる美しい水はさすが高知。運が良ければ取り残された熱帯魚を見れることもあります。
場所によってガラリと変わる景観を楽しみながら、奇岩から奇岩へと探索していると、あっという間に時間が過ぎてしまうこと間違いなしです。
朝日と夕日が美しいのも室戸岬の特徴で、太平洋と美しい空、そして奇岩からなる絶景を堪能可能です。
1−3.南国高知の植生を堪能可能
奇岩地帯だけでなく、南国高知らしい雰囲気の木々の間を散策可能な場所など、様々な表情をもっているのも室戸岬の遊歩道の魅力のひとつ。
遊歩道の中には巨岩に根をはるアコウなど、特徴的な植物が多数自生しています。室戸岬の植生は本州以北とはかなり違うため、どことなく南国の雰囲気を感じることが可能。
唐突にサボテンが現れたり・・・
巨大なアロエのようなリュウゼツランなど、様々な植物が自生しているのも室戸岬の魅力の一つ。
場所によってはハマダイコンや・・・
ランタナなど、様々な花を見かけます。室戸岬は花の宝庫でもあるのです。
1−4.室戸岬展望台からのパノラマ
室戸岬全体を眺望可能な室戸岬展望台、200段ほどの階段を登る必要があるものの、そこからの眺望は素晴らしく、是非とも訪問して欲しいところです。
室戸岬展望台からは180度近くのパノラマを堪能可能。探索するのも楽しい奇岩地帯ですが、室戸岬展望台からの眺めもなかなかのものです。
ちなみに、室戸岬展望台への階段は中岡慎太郎像の左奥にあります。少しわかりにくい場所ではありますが、中岡慎太郎像を目印に探してみてください。
1−5.数えきれないほどの奇岩の数々
ここまで紹介した以外にも、数えきれないほどの奇岩が楽しめる室戸岬。例えば、タービダイト層と呼ばれる岩石は、地震により比重の異なる泥や砂が斜面を下り、重いものから先に積もることで形成された、ミルフィーユのような岩石です。
他にもマグマによる岩石の”やけど”で色分けされた、ホルンフェルスや・・・
海水の蒸発で岩石に付着する塩分によってできるタフォニなど、興味深い岩石がいたるところで観察可能です。
また、各スポットには奇岩が形成される原理を写真やイラスト付きで説明する案内看板があり、地球の歴史を感じながら室戸岬が形成された過程を学ぶことができます。
1−6.青い海と日本一明るい室戸岬灯台
室戸岬から室戸スカイラインを走ること5分。第24番礼所、最御崎寺(ほつみさきじ)と同じ駐車場からのアクセスとなる室戸岬灯台は、駐車場から10分ほどの遊歩道を利用してのアクセスとなります。
日本一の光量を誇る室戸岬灯台の光達距離は49km。日本に5箇所しかない直径2.6mのフレネル式レンズを備えた第一等灯台でもあり、遠目でも只者ではないレンズをはっきりと確認可能です。
太平洋を見下ろす絶壁の上に立つ室戸岬灯台ですが、道中からしてすでに絶景なのもポイントで、太平洋に伸びる遊歩道に、心踊らずにはいられません。
1−7.室戸スカイライン
室戸岬訪問時に是非利用したい室戸スカイライン。太平洋沿いのR55から一気に標高を上げ、室戸岬の半島の尾根沿いを快適にドライブ可能な室戸スカイラインは、室戸岬灯台をはじめ、室戸岬全体を眺望可能な展望台などの見所がたくさんあり、室戸岬観光で外すことのできないスポットです。
太平洋に飛び出してしまいそうな高度感抜群のヘアピンカーブや・・・
木々の間を駆け抜けるワインディングなど、いろいろな楽しみ方ができそう。道中には展望台や、巷で有名な廃墟、スカイレストニュー室戸など、立ち寄れる場所も複数あります。
1−8.スカイレストニュー室戸
室戸スカイラインを北からドライブすると必ず目に止まるのがスカイレストニュー室戸です。この上なく異様な外観をしていて、思わず目を奪われてしまうこと必至です。南から室戸スカイラインに入る場合見落としがちなのですが、高岡園地展望台駐車場より少し手前のカーブ、と覚えておけば容易に発見できるはず。
どこから見ても異様な外観で、営業していた時はどんな場所だったのだろう、と想像せずにはいられません。上層階にはせり出した部屋の跡が。
内部はかなり荒廃していそう。当時のものかは不明ですが、様々な人形などが散乱しており、心霊スポットのような雰囲気です。立ち入り禁止の表示はありませんが、廃墟に無断で立ち入るのは法律で禁止されているのでご注意を。
1−9.R55の景観
室戸岬自体の魅力ではないのですが、アクセスに利用するR55の景観が良いことも魅力の一つ。南国高知ならではの真っ青な太平洋を横目にしながらのドライブは快適そのもので、景観を楽しみながら室戸岬までアクセス可能です。
2.訪問時に知っておきたい2つのポイント
2-1.周辺も巡ると結構時間がかかるので注意!
周辺にも魅力的なスポットが多数位置する室戸岬、周辺スポットも全て回るとかなり時間がかかるので注意が必要。室戸岬遊歩道、室戸岬灯台、室戸スカイラインの3ヶ所を巡るとだいたい三時間といったところ。時間に十分余裕をもって訪問するのがお勧めです。
2-2.歩きやすい靴でアクセスすること
遊歩道だけならどんな靴でも快適に歩くことができますが、室戸岬の最大の魅力はその奇岩地帯。奇岩地帯を歩き回る場合、サンダルやヒールでは危険なため、スニーカーなど歩きやすい靴でのアクセスがおすすめです。