運営者広告

三本杭・串が森・鬼が城山|ブナ巨木林を満喫する縦走路

四国の西端に位置する鬼が城山域を知っていますか?盟主である鬼が城山(おにがじょうやま)の標高は1151メートルと低く、地形的特徴も特にない。山の知識が多少なりともあれば、地図を見ただけで優先順位低めにランクインしてしまうこと間違いなしの山域です。

ところが、この山域は実に面白い。名渓谷「滑床渓谷」や日本の滝百選「雪輪の滝」を満喫しながら歩き始めると、2時間ほどでモミの巨木が林立する樹林の急登に。尾根に近づくにつれブナの比率が高くなっていき「熊のコル」直前からは実に立派なブナ林に姿を変えます。稜線に出てからの高低差は殆どなく、豊後水道の眺望に優れる「大久保山」や、この山域いちばんの人気者「三本杭」まで気軽に縦走することも可能。さらには「三本杭」から往復2時間半の距離にある「串が森」まで足を伸ばせば、四国を代表するブナの巨木林が広がっています。

コース概要

onigajouyama

当記事は「滑床渓谷」の「万年橋」を起点に、周辺の山を一通り周回するコースをもとに作成しています。このコースは所要時間10時間ほどのため、早朝出発もしくは野営をオススメします。

コースの難易度

稜線を中心としたメイン部分の難易度は超初心者向け。「鹿のコル」を起点にすればさらにリーズナブルです。

「万年橋」からアプローチする場合は「御祝山」までの区間の落葉が多く、時期や天候により非常に滑りやすいので注意。下りで滑りやすいタイミングだと歩きにくいことこの上なしです。

ここが素晴らしい!鬼ヶ城山域の登山事情

1.清々しいブナ林が素晴らしい

onigajo_buna_2

鬼が城山域の魅力といえば、ブナ林を抜きに語ることはできません。ブナの巨木はさることながら、下草である小ぶりな笹がなんともいえない美しさです(笹は鹿の食害で深刻なダメージを受けていたが保護活動により再生したそう。活動メンバーには頭が下がるばかりです)。

ブナ林って適度な木漏れ日が気持ちいいことはもちろん、植生が豊かなことが多いんですよね。「万年橋」から「滑床渓谷」沿いに登り、稜線に突き当たった場所が「熊のコル」ですが、ここから西のほう「八面山」あたりまでの下草は笹がメインです。

2.ブナの巨木が素晴らしい

onigajo_buna_3

「熊のコル」から「三本杭」にかけてはブナの巨木が目立つようになります。巨木っていいですよね。一本一本明確な個性があって、何度も足を止めてしまうこと間違いなしです。

3.ツツジが多くて素晴らしい

onigajo_ontsutsuji_1

「熊のコル」から「三本杭」にかけて、さらには「三本杭」から「串が森」にかけてはツツジの密度が高いことが特徴です。5月後半〜6月前半は新緑のブナとツツジの開花を一緒に楽しんではいかが?

4.ギンリョウソウが素晴らしい

onigajou_ginryousou

豊かなブナ林といえば、そう、ギンリョウソウですね。いたるところにギンリョウソウがあります。時期は6月いっぱいが目安で、ブナ林に多数のギンリョウソウが姿を現します。

運営者広告

周辺の各ピークについて

簡単に縦走できるので、しらみつぶしに全て回るのももちろん素敵ですが、素晴らしいピークも、そうで無いピークもあるので、効率重視の方は取捨選択を。「鬼ヶ城山」山頂の冴えなさといったら・・・盟主なのに・・・

三本杭

sannchou_sannbonngui

素晴らしい順に書きますよ!

誰がなんと言おうと一番人気で一番景色が良いのは「三本杭」です。頂上からは豊後水道はもちろん、高知県側も遥か彼方まで眺望できます。とても標高1000メートルそこそこの低山とは思えない大パノラマです。

さらには周辺に群生するツツジやブナ林の美しさなど、まさに鬼ヶ城山域のスーパースター。訪問時は何としても訪問してください。

大久保山

sannchou_ookuboyama

「大久保山」は豊後水道の大展望がひらけます。縦走路の途中に位置していて迂回路もあることから見落としがちな山ですが、少し手間をかけて頂上を踏む価値は十分にあります。

串が森

sannchou_kushigamori

頂上の少し手前に苔の庭園が!!「三本杭」から「串が森」にかけてのブナ林も素晴らしく、時間に余裕があれば是非とも訪問するべきです。「三本杭」から「串が森」までは往復2時間とすこしの距離です。

目黒鳥屋

sannchou_megurotoriya

「串が森」よりさらに奥、時間にして20分ほどいった場所にある「目黒鳥屋」もオススメです。「串が森」で満足して帰ってしまう人が多いようですが、少し足を伸ばせばこんな大展望が。高知県側の展望は鬼ヶ城山域の中でもピカイチです。

鬼ヶ城山ほか(スルーしてOK)

運営者広告

sannchou_onigajou

sannchou_hachimennyama

sannchou_oiwaiyama

盟主であるはずの「鬼ヶ城山」の冴えないことといったら・・・千葉県に住んでいたころ、房総半島で冴えない藪山と格闘していた頃を思い出す空間です。植生・展望などどこを取っても本当に冴えない。

「滑床渓谷」「黒尊渓谷」という、四国を代表する名渓谷の水源である山域の盟主に登ってやったぜ!という自己満足以外どこにもオススメできる理由がありません。あ、シャクナゲが多いので時期になればそれなりに綺麗かもしれませんが。。。

他にも「八面山」「御祝山」をはじめいくつかのピークが存在しますが、それぞれ冴えないのでスルーしてOKです。

アクセス

滑床渓谷から

スーパー林道から

コメントを残す

*