四国は高知県の西のはし、宿毛市に位置している篠山を知っていますか?日本300名山である篠山の標高は1065メートルで、登山口から山頂までは約1キロメートル・40分ほどの道のりです。
5月上旬には四国有数のアケボノツツジ大群生を目当てに登山客で賑わう篠山ですが、近年は人の立ち入りによる樹勢の衰えが見られることから、一部エリアの立ち入りが規制されています。なお、篠山のアケボノツツジの正式名称は「ツクシアケボノツツジ」といい、篠山の固有種とのことです(現地看板より)。
頂上の好展望とアケボノツツジばかりが注目されがちな篠山ですが、実際に訪問してみてそれ以外の部分にも十分に魅力を感じました。
この記事は「杉の巨木」「参道」が素敵だった、という点を中心に書いていきます。
個性的すぎる杉の巨木たちが素敵!
篠山といえば、頂上からの展望か、アケボノツツジの大群生か、そのどちらかが語られることが多いように感じます。
篠山頂上からの景色は標高1000メートルそこそこの山とは思えない大展望で、アケボノツツジの群生は四国で類を見ない規模のようですし、これらが注目されるのは当然のことかもしれません。
しかし、篠山に実際に訪問してみて一番記憶に残っているのは個性的すぎる杉の巨木たちでした。
篠山頂上のほど近く、「入らずの森」のすぐ隣に林立する杉の巨木。自由すぎる枝の伸びかたが実に個性的です。しかも似たような巨木が何本もありますからね、このへんには。
杉の巨木で有名な屋久島の杉も、栄養に乏しい土壌や多雨の影響で個性的な形状をしていますが、個性ならば篠山の杉が上かもしれません。
ちなみに、屋久島には「花山広場」という屋久杉の巨木が密集する素晴らしい場所があるのですが、ここは似たような雰囲気が感じられました。マニアックな話になってしまい申し訳ない。
参道が素敵!
篠山頂上の直下にある篠山神社までの参道が素敵でした。
古くから信仰の対象にされてきただけあり、実に豊かな植生と巨木が魅力の篠山頂上付近。程よい木漏れ日の中、若干の廃墟感を滲ませている崩れた石段の参道がなんとも素敵です。
高知県の山って植林がめちゃくちゃ多いんですが、古くから信仰の対象だった篠山は原生林がしっかりと残っています。植生次第で山の雰囲気はガラッと変わるのでこの点も篠山の魅力と言えるでしょう。
おまけ
篠山のすぐ近くにある「秡川温泉」、おすすめです。質素な佇まいと良い泉質。湧き水もあります。
秡川温泉正面のうどん屋も実は隠れた名店です。