都内から東京湾アクアラインを利用して1時間の位置に、天空の城ラピュタにそっくりなスポットがあるのを知っていますか?東京湾を見下ろす絶好のポイントに位置する鋸山(のこぎりやま)。標高は329.5mで、初心者でも安心してチャレンジできる低山でありながら、絶壁にせり出す巨岩が特徴的な「地獄覗き」をはじめ、壮大なスケール感の石切場跡など、みどころ満載のスポットですよ!
完全にラピュタ!壮大なスケール感の石切場跡がアツい!
高さ50メートルくらいはありそうな、石切場跡。江戸時代から縦横に掘り進められてきた巨大な岩壁は、巨大な建築物のような形状をしています。
高さだけでなく奥行きもかなりのもの。超古代文明時代の住居ですよ、と言われたら完全に信じてしまいそうな空間です。
しかも個性の違う石切場が何箇所もあるんですよ。鋸山の石切場は、最盛期には約30の企業が石を切り出していたそうで、広域にわたり様々な石切場跡を見ることができるのです。
中には落差が100メートルくらいありそうな規模の石切場も。
この石切場、アジサイの密度がすごくて全部咲いたらすごい景観になりそう。6月下旬から7月中旬が見ごろらしいので、その時期を狙ってみるのも良さそうですよ!
この場所が栄えていた時代を想像させる朽ちた機械もいい雰囲気です。最盛期には一つ80kgの石材が年間56万個も産出されていたそう。
ほかにも秘境感満載の苔むした石材の搬出路や・・・
「モリアオガエルの池」と名付けられた水場も。
何箇所か設けられた展望台からの景観もなかなかのもの。
石切場全体はこんな感じ。ひとつをとってもかなりのスケールをもつ石切場が、彼方まで連なっていることがわかります。
鋸山名物「地獄覗き」
鋸山の頂上付近、石切場の頂にせり出した展望台「地獄覗き」も見所の一つ。柵こそあるものの、スリル満点の空中浮遊を楽しめます。ただし、展望台へは長蛇の列ができることが多く、1時間くらい並んでも余裕!という方以外は覚悟が必要です。
石切場に大仏が!「日本寺」
鋸山のすぐ隣、日本寺には石切場に掘られた百尺観音をはじめ、多数の大仏や仏像があります。鋸山の石切場を見たあとだと少し迫力不足な感は否めませんが、地獄覗きへ行くためにはどちらにせよ日本寺の拝観料が必要なため、ついでに見てみては。
日本寺最大の大仏はこんな感じ。なんと、奈良の大仏より大きいそうですよ。以前、修復の際に37メートルから31メートルにスケールダウンしてしまったそうですが、それでもなかなかの大きさ。
日本寺境内にはいたるところに仏像があり、岩がちな地形とあいまって独特の空間をつくりだしています。
ついでに見たい内房線
日本寺から下山し、内房線沿線を歩いているとこんな景観が。他にも画になる場所がたくさんあったので、時間があれば歩き回ってみるのもおすすめです。
鋸山おすすめコース
鋸山登山におすすめなのが車力道コース。主要な石切場をほとんど見ることができ、日本寺にも簡単にアクセス可能ですよ。車での訪問時は、車力道コース入り口から500メートルくらいの場所にある「かぢや旅館」への駐車がおすすめ。温泉入浴とセットで700円で駐車することができます。
日本寺側から下山する場合、保田駅(ほた)から浜金谷駅(はまかなや)まで一駅電車で移動して元の場所まで戻ってくる必要があります。保田駅周辺には天然物のネタのみを扱う寿司屋など食事処が複数あるため、食事の時間に合わせて下山してみては。
登山道は足場の悪い場所もあるため、歩きやすい靴・服装で!