高知県と愛媛県の県境に位置する笹ヶ峰は、危険箇所もなく簡単に登山できる山として、四季を通して人気を集めています。
四国の山ならではの笹に覆われた優しい山容が特徴で、最寄りの登山口から笹ヶ峰頂上までのコースタイムは2時間半。すぐ隣にある、こちらも人気の寒風山を経由する縦走コースで3時間半のコースタイムです。
笹ヶ峰へのコースは主に3つです。
- 寒風山登山口(旧寒風山トンネル横・寒風茶屋)
- 笹ヶ峰登山口(寒風山登山口付近から未舗装林道に分岐)
- 大永山トンネル登山口
霧氷といえば寒風山・雪といえば笹ヶ峰?
四国で霧氷の名山といえば、まずは寒風山を連想すると思います。笹ヶ峰はその寒風山の隣に位置していて、霧氷が美しいことはもちろん、岩張った寒風山とは対照的な穏やかな山容にたっぷりの雪を抱く、冬の名山です。
大永山トンネル登山口を起点とするコースでは比較的日当たりの悪い斜面ということもあって積雪量が多く、四国とは思えないような雪景色になることもしばしばあるようです。
私自身冬季にこのコースを訪問したのは2022年2月の一回のみなので例年の様子は不明ではありますが、周囲の山にほとんど積雪がない中、笹ヶ峰だけは豊富な雪を抱き、さながら東北の山のような景観でした。瀬戸内海からまっすぐに抜ける谷状の地形の最奥に笹ヶ峰が位置しているからでしょうか?周囲の山とは明確に異なる積雪量だったように感じます。
当日は、南斜面にはほとんど雪が残らない温暖なコンディションでしたが、獅子舞の鼻という小ピークを超え、笹ヶ峰・冠山に分岐する尾根に向かう道中、樹林帯を抜けてからの標高差150mほどのセクションでは股下ラッセルとなるなど、たっぷりの雪を満喫することができました。