愛媛県は宇和島市に位置する遊子水荷浦。とても急峻な地形が特徴の半島には、城塞を思わせる急角度・大規模な段畑が連なっています。
日本各地に段畑や棚田は数あれど、これほど急斜面かつ大規模な段畑は珍しいでしょう。遊子水荷浦の段畑は、四国地方で初めて重要文化的景観選定基準を満たした場所でもあります(2007年)。
海上の城塞を思わせる、迫力の段畑
視界に入った瞬間に感じる違和感の正体こそ遊子水荷浦の段畑でした。
あまりにも急峻な地形につけられた段畑は、規模の大きさ・斜度どちらをとっても人工物だと理解するのに時間がかかるほどです。
海岸沿いから屹立し、民家の背後まで迫る段畑の高さは一番高いところで海抜90メートルほど。一段あたりの高低差は平均して1〜2メートルほどですが、畑自体の幅も1〜2メートルしかないため、45度くらいの角度があることになります。
愛媛県には他にも「外泊」という石垣の集落がありますが、規模や迫力でいえば遊子水荷浦の段畑の方が上です。外泊は民家と石垣の織りなす情景が美しい場所なので単純比較はできませんが、とにかく迫力に驚くこと間違いなしです。
おまけ
遊子水荷浦の段畑には観光用の遊歩道が整備されています。遊歩道の入口は「だんだん茶屋(外部サイトにリンクします)」という地場産品販売所・食事処のすぐ近くです。