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海川不動川|沢登り

日本を代表する異形のゴルジュ。ゴルジュ志向の沢ヤなら1度は訪れるべきと噂される渓谷を遡行した。

メンバー:ゴルジュクラブ1名|紀伊半島彷徨クラブ3名

1日目

下山用の車を海谷三峡パークにデポして、粟倉集落へ移動。しばし車で徘徊し不動川右岸の杣道付近の空き地に駐車した。7:00。

杣道で堰堤まで行けるか期待していたが10分ほどで道が不明瞭になり、沢に降り巨岩地帯を歩いて進むことにした。

不動滝10m|右岸巻き

平凡な巨岩地帯が一変、異次元のゴルジュが現れる。これほど威圧的なゴルジュは経験になく、緊張する。

残念ながら不動滝の登攀ラインは見出せず上部20m滝と一緒に右岸巻き。20m滝の直上にクライムダウン。所要時間40分。

このセクションが不動川で一番の核心のようで、これ以降谷のスケールはグッと小さくなった。

不動滝上部20m滝上部から下流を見下ろす

高巻き終了点から見下ろしたゴルジュの側壁は高く、高巻きを許さぬ厳しさが見て取れる。ここから始まるゴルジュ遡行に期待が高まる。

2m|右から

ゴルジュ遡行開始。基本的に泳ぎからのボルダー滝が多い。各々スリングでザックを延長して空荷で上がり、セルフ荷揚げするスタイルでサクサク進む。

4m|左バンドから

一見悪そうに見える滝も絶妙に弱点がありフリーで超えられる。

CS10m|左岸残置リングボルトA1

1日目の核心CS10m。左岸に連打されたリングボルトでA1。チョンボ棒持参だったこともありエイドは4ポイント。一部危ういリングボルトは新しいものが打ち足されていた。

7m|左から右の出っ張りに飛び移り水流フリー

通常エイドで離水する7mは水流左に入り込み、右に飛び移ってからフリー。後続はユマーリング。

それほど泳ぎは多くない

渇水しているからか、埋まっているのかわからないが泳ぎは少なく、水流のシビアさは無い。

CS7m|右フリー

難しい滝はほぼ全て、すぐ横に弱点がある。優しい。

ロープはほとんど出さない

後半はロープはほとんど出さなかった。

アブキの河原

14:00幕営地アブキの河原到着。アブが多い。

2日目

4段滝|1段目右フリー・2−3段目マイクロナッツ・マイクロカムで右A0・4段目フリー

アブキの河原から少し進むと出てくる4段滝。2・3段目をA0にて突破。

浅くても泳ぐ

全体的に水流は浅い。が、泳ぎゴルジュらしいので積極的に泳ぐ。

噂のアンモナイト|滝はフリーで右

噂のアンモナイトは想像以上にデカい!岩っぽい手触りをしているがきっと化石だろう。

ちなみに上部でメンバーがアンモナイトになりかけの岩を発見して騒いでいたが、聞かなかったことにした。

左岸からA1で落口にトラバースするも悪い|後続はCSにハンマー投げでユマーリング

2日目の核心となるCS詰まる段瀑。3段に挟まるCS1段目の水流裏をフリー登りでCS上部に立つ。そこからA1で左岸をトラバースするがヌメって気持ち悪い。他のメンバーは2段目のCSにハンマー投げして空中ユマーリング。

この後現れる、核心その2、CS5mはペッカー・テリアが大活躍して難なくA1で越えた。

綺麗な小石が多い

海川不動川には綺麗な石が多い。時間に余裕があるので砂遊びしながら進む。

40m|落口の小さなスペースで幕営

左俣40m滝は直前の左岸涸れ沢から高巻く。所要時間1時間。滝上部は意外と荒れていて幕営適地が少なく、落口の小さなスペースで狭い一夜を過ごした。到着15:00。

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3日目

稜線までは藪漕ぎ無し|下降沢まで激藪1.5h

幕営地からは草原を流れる滑沢を遡行し、藪漕ぎ無しで稜線に出る。ロープは使わなかった。

下山は、地形図上いちばん楽そうな阿弥陀沢(と思われる)より1本西の小渓谷を使う。下降路として非常に快適だったが、稜線から沢筋までの藪漕ぎが激しくウザかった。400mほどの藪漕ぎに1.5時間。

下山。12:30。

感想

水量が少なかったのだろう、景観は威圧的だが技術的には楽なゴルジュだった。ゴルジュの個性としては文句のつけようがなく、奇抜さはもちろん、ゴルジュの多さも文句なしだった。

今回は渇水していたようで、平水くらいを狙った方が遡行満足度は高いと思われる。

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