沢登り

シロジ谷|加茂川支流|キャニオニング

     

四国を代表する険渓『瓶壺谷』を擁する名古瀬谷界隈の1本であるシロジ谷。名古瀬谷の上流にある四本の支流のうち一本。

名古瀬谷の支流はどれも小渓谷ではあるが個性的なものも何本かある。シロジ谷もその一本で、二俣となる『ハト谷』との分岐直後に特徴的な水路から続く滝が三回繰り返し現れる。

シロジ谷単体では半日コースの小渓谷のため、隣のハト谷遡行のアプローチとしてキャニオニングした。

続きを読む

中追渓谷|仁淀川支流|沢登り

     

高知市内から車で30分。アクセスの良い里山に沢登りに最適な渓谷がある。過去観光地として開発された本流ではなく、左俣にあたる支流がその対象だ。

遡行距離1.5km / 標高差は230m。日帰り渓谷としてちょうど良いコンパクトなサイズ感だ。渓谷には登攀可能な中規模滝が繰り返し現れ、上級者も満足できるだろう。高巻き容易なものが多く初心者でも安心して挑戦できる。並走する林道で簡単に下山できるのも良い。

続きを読む

黒桂河内川ゴルジュ|沢登り・キャニオニング

     

ここ最近ずっと気になっていた沢ヤと南アルプスのゴルジュ黒桂河内川でデート。世の中には凄いヤツがいるものですね。ゴルジュも刺激強めでしたがメンバーのほうがもっと刺激的でした。

黒桂河内川ゴルジュ|沢登り・キャニオニング|2024.07.06

メンバー:大木氏|ゴルジュクラブ1名|紀伊半島彷徨クラブ1名

続きを読む

白岩沢(仮称)|キャニオニング

     

ゲテモノゴルジュ「イワンヤ沢」で名を馳せる(?)戸台川に気になる支流を見つけたのは数年前の冬のこと。アイスクライミング体験に誘われ、戸台川を歩いている時に見つけたその渓谷は小水量ながら登攀が絶望的な垂直ゴルジュとでも呼ぶべき地形をしていた。

核心部と目されるセクションは水平距離350m落差250m。集水域は小さいが岩質は石灰岩で、私の経験上0.5平方キロ程の集水域があればゴルジュになる可能性があり、なんとしても中を覗いてみたいと思っていた。

白岩沢(仮称)|キャニオニング|2024.07.04

メンバー:ゴルジュクラブ1名|紀伊半島彷徨クラブ1名

続きを読む

アカナ沢|沢登り

     

究極の崩壊沢。アカナ沢の岩壁は常に崩壊を続け毎年景観が変わるという。

個性際立つ渓谷は濃密な体験として記憶され、その後の糧となることが多い。アカナ沢はどんな体験を我々に与えてくれるのだろうか。

アカナ沢|沢登り|2024.07.02

メンバー:ゴルジュクラブ1名|紀伊半島彷徨クラブ1名

続きを読む

野々西谷|勝浦川支流|沢登り・キャニオニング

     

勝浦川支流に百間滝と呼ばれる大滝がある。滝ヤの記録によると上部にも個性的な滝が複数あるらしい。地質は極所的に路頭したチャート。

チャートは南ア赤石沢をはじめ高知県中津渓谷など特異なゴルジュになることもおおい。野々西谷はどうだろうか。

野々西谷|沢登り・キャニオニング|2024/06/02

メンバー:ゴルジュクラブ1人|紀伊半島彷徨クラブ3人

続きを読む

じりぞう谷・にくぶち谷|那賀川支流|沢登り・キャニオニング

     

坂洲木頭川には沢登りの対象として魅力的な支流が多い。下流部の193号線と並走する区間の支流開拓に目処がつき、いよいよ残すは上流部のみとなった。

193号線沿いの区間は地質的に良い渓谷となることが多く、実際に大当たりと呼べるレベルの秀渓も多かった。上流部初となる今回の開拓ではどのような地形が出てくるのか。にくぶち谷入口の林道から遠望できる滝は大いに魅力を放っているがはたして。

じりぞう谷・にくぶち谷|沢登り・キャニオニング|2024.06.01

メンバー:ゴルジュクラブ1名|紀伊半島彷徨クラブ3名

続きを読む

『GORGE CLUB』|四国の渓谷開拓記録写真集

     

四国には未知のゴルジュが多数眠っていた!南国ならではのシダに覆われた緑のゴルジュをはじめ、四国最大*の大滝50mを内包する青のゴルジュ、侵食された側壁が洞窟さながらの空間となる黄のゴルジュなど、ゴルジュ開拓同人『ゴルジュクラブ』が開拓した、Googleにも日本登山大系にも情報がない、本当に未知が残る渓谷開拓集!

※ ゴルジュ内に存在する滝として四国最大の落差

四国の渓谷開拓記録集です。掲載本数27本(うち16本開拓*)78ページ。開拓記録以外に四国を代表する険谷の遡行図付き遡行記録(足谷川・高瀑渓谷・瓶壺谷右俣ほか)を収録。

※ インターネット・SNS・日本登山大系・沢100に掲載がないもの。断片的な記録(部分的な滝の写真など)が存在する渓谷を含みます。

内容・仕様

A4版フルカラー

開拓記録11本:記録未見または断片的な記録しかない渓谷を掲載|四国のスーパーゴルジュと呼ぶに相応しい、記録未見の渓谷3本を収録(うち1本R&S103掲載)

四国の険谷4本:足谷川・高瀑渓谷・瓶壺谷(右俣)・魔戸の滝 それぞれの遡行図(水線突破ライン)付き遡行記録

四国の名谷4本:四国の渓谷の中から特に素晴らしい、万人にお勧めできる渓谷を紹介

その他8本(うち5本開拓):強烈な個性をもつゲテモノゴルジュを掲載

瀬切川|キャニオニング

     

屋久島の渓谷は本州とは比にならないスケールの大渓谷らしい。離島の花崗岩大渓谷という旅情を味わいたく遠征を企画した。

そしてなにより、海外でデカい渓谷をやる人間は屋久島の継続遡下行で実力を試すようだ(私が一方的にライバル視している人物が屋久島に行っているだけかもしれない)。

我々も継続遡下行で実力を試そうではないか、と意気込んだものの天候に恵まれず4日間しか好天は続かない。当初予定していた瀬切川遡行-宮之浦川下降のプランは厳しく、一番興味があった瀬切川キャニオニングに予定変更した。

瀬切川|キャニオニング|2024.04.17 ~ 20

メンバー:ゴルジュクラブ1名|紀伊半島彷徨クラブ1名

続きを読む

新居田川|那賀川支流|キャニオニング

     

徳島県那賀町に位置する東又谷は、県道沿いにかかる新居田の滝が有名だが、遡行記録は少ない。

滝ヤの記録が断片的に残るのみで全貌は謎に包まれていた。このエリアは2022年秋に開拓を行いポテンシャルを十分に確認しているエリアで東又谷もいつか全貌を確認しなければならないと思っていた。

東又谷|キャニオニング|2024.4.13(遡行記録集GORGE CLUB収録

メンバー:ゴルジュクラブ1名|紀伊半島彷徨クラブ1名

続きを読む

岩井谷|キャニオニング

     

紀伊半島には沢ヤが多い。しかし、キャニオニングのタクティクスで未知を追求しようとする先鋭的な沢ヤはなかなか少ない。

紀伊半島の若くてヤル気のある沢ヤに”キャニオニングってすごいんですよ”と、布教活動してきた。

2023.11.23|岩井谷|キャニオニング

続きを読む

刈安谷・ホホゴヤ谷|キャニオニング

     

ローソク滝の上部にすごいゴルジュがあるらしい。2023年秋にファイントラック相川氏が開拓し話題になった記録を見て早速訪問した。ローソク滝が掛かるのは刈安谷支流のホホゴヤ谷。刈安谷も沢登りでの突破が困難なゴルジュを擁するという。折角遠征するなら、と1day*2キャニオニングした。

折角なので、紀伊半島界隈でキャニオニングに興味があるメンバーを集め、布教活動も行う。

2023.11.02 – 03|刈安谷・ホホゴヤ谷|キャニオニング

続きを読む

春川 万滝沢 赤いゴルジュ|沢登り

     

”赤いゴルジュ”の通称で呼ばれるゴルジュがある。

赤いゴルジュの存在を知ったのは2022年8月。東北の沢屋をSNSでナンパした時のこと。そのときは天候不順により訪問できなかったが、ずっと気になっていた。

2023年10月、東北遠征で悪絶な渓谷の数々を遡行する予定だったが、あまりの寒さと万全でない体調によりプランB、いや、プランFくらいのコンビニ系沢登りを求めていた我々には、赤いゴルジュはなんとも魅力的なゲテモノゴルジュに見えた。

春川 万滝沢 赤いゴルジュ|沢登り|2023.10.17〜18

メンバー:ゴルジュクラブ1名|紀伊半島彷徨クラブ1名

続きを読む

九階滝|沢登り

     

日本有数の美瀑「九階滝」。豪雪地帯ならではの大スラブを優雅に滑り落ちる大瀑布だ。

九段80mの大滝で、最下段が約50m。その上に10mほどの滝が続き、残り七段で20mを等分する。すべての落ち込みに滝壺があり、滝壺から直接次の落ち込みへと繋がる、完璧な造形の段瀑。

普段は未知を求め暗黒のゴルジュばかり彷徨っているが、九階の滝の、あまりの美しさに陽光の中で沢登りをしてみたい欲望を抑えきれなくなった。とりあえずいつものパートナーと、それから映えまくりの沢写真をSNSに投稿しまくり、女子と沢に行きまくっていて一方的にライバル心を燃やしていた沢屋に声をかけた。

九階滝 登攀|2023.10.14

メンバー:ゴルジュクラブ1名|紀伊半島彷徨クラブ1名|東北で一番モテる沢屋

続きを読む

足谷川|国領川支流|沢登り

     

沢登り四国最難関とされる渓谷「足谷川」。2023年の課題としてチャンスを伺っていたがタイミングが合わずトライできていなかった。

2023.10.11。メンバー3人が揃い天候が安定しているこの日が今年のラストチャンスだ。2023年は瓶壺谷(右俣)完全遡行・高瀑渓谷(下部ゴルジュ〜高瀑まで)完全遡行・魔戸の滝登攀など、四国に残された課題にそれなりの成果を出せた。残るは足谷川。この渓谷を抜きに我々の2023年の活動は終えられない。

足谷川にはいくつかの課題が残っている。一番魅力的なのは未踏の上部ゴルジュ遡行。足谷川の上部ゴルジュは未だに沢登りでの侵入を許していない。さらに一般的には高巻きとなる下部ゴルジュの未登滝数本の登攀。これらを繋げて完全遡行を目指す。

沢登りは私にとって探検のいちジャンルでありスポーツ的要素は不要だと常々思っているが、地元の渓谷となるとどうしても欲が出てしまう。地元沢登り同人として、狙うはベストライン。

足谷川 下部〜上部ゴルジュワンプッシュ|2023.10.11

メンバー:ゴルジュクラブ3名

続きを読む

安居渓谷・大瀧|仁淀川支流|沢登り

     

”仁淀ブルー”で名を馳せる安居渓谷。支流の弘沢が沢登りガイド本に掲載されたことで、観光だけでなく沢登りでも俄かに活気付くこの界隈に隠された大滝がある。観光客で賑わうエリアから約10km奥、安居渓谷本流に大滝が存在するのだ。

滝の落差は約30m。細い水路の奥に瀑水を落とし、巨大な釜を携えた、まさに本流大滝という堂々とした滝「大瀧」だ。

大瀧登攀|2023.09.27

メンバー:ゴルジュクラブ2名

続きを読む

魔戸の滝(西種子川)|沢登り

     

2023年、四国の沢にはまだ課題が残されていた。名のある渓谷、それも四国を代表する険谷それぞれに水線突破という課題が残されていたのだ。2023年夏、瓶壺谷(右俣)・高瀑渓谷(下部ゴルジュ〜高瀑の滝)を完全遡行し、我々に残された課題は足谷川・魔戸ゴルジュとなった。

魔戸ゴルジュは日本100名渓のひとつ、西種子谷の入り口に位置する一続きのゴルジュ帯で、総落差は150mもある。全国から多数のパーティーを迎え入れる人気の渓谷ながら魔戸ゴルジュはいまだに完全遡行を許していない。魔戸ゴルジュの完全遡行には入り口を守る魔戸の滝の登攀が必須となり、魔戸ゴルジュの完全遡行を目標の一つに掲げる我々にとってもいつか取り組まなければならない課題だった。

魔戸の滝登攀(おそらく初登)|2023.09.24
メンバー:ゴルジュクラブ1名+2名

続きを読む

明神洞|沢登り

     

川浦渓谷・海ノ溝洞など全国的に有名なゴルジュを擁す奥美濃で、ひときわ特異な景観を持つらしい明神洞。集水域の小ささとは裏腹に、側壁の高さは100mクラスと奥海のエリア最大規模を誇る。

前日のザクロ谷から高知へと帰る道中、半日ゴルジュと洒落込んだ。

メンバー:ゴルジュクラブ3人

続きを読む

ザクロ谷|沢登り

     

日本一、映えるゴルジュ。SNSに多数投稿される特有の景観から、憧れの渓谷として注目を集めるザクロ谷。2023年の目標として心に決めていたザクロ谷を遡行した。

2025.1 追記

ザクロ谷は、古典的には日本最難関のひとつとされる険谷のひとつであり、今なお多くの沢ヤの憧憬を集める。核心部の険しい地形は、ゴルジュ突破というニッチな世界でしか体感し得ない険しさと美しさを併せ持ち、遡行者の脳裏に刻みつけられるだろう。一方で、多量の残置やインターネット・SNS情報、そして中間部「牛首」にて脱出可能というリーズナブルさも併せ持つ。本当にヤバイ渓谷に行く前の、登竜門的存在としてザクロ谷は非常に価値ある一本だと言えるだろう。

ザクロ谷|沢登り|2023.9.14 – 15
メンバー:ゴルジュクラブ3人

続きを読む

五十沢|沢登り|下部〜上部ゴルジュ ワンプッシュ

     

五十沢。以前から強く惹かれていた渓谷だった。遡行した者は口を揃えて “日本を代表するゴルジュ” だという。

2025.1 追記

日本に数ある著名ゴルジュの中でも、五十沢は抜きん出た存在だ。下部ゴルジュ入渓地点となる夫婦滝付近の集水域は18平方キロ。行程のほとんどがゴルジュで構成される渓谷としては異例の大きさだ(取水堰堤により減水しているが)。そしてなにより、上中下と3セクションに分かれたゴルジュ帯それぞれが、異なる特徴をもつ。

【下部ゴルジュ】過去に大水量で侵食された下部ゴルジュは侵食の規模が大きく、まさに大渓谷といった空間が展開される。取水堰堤の存在により水量はそれほど多くないが、核心となる夫婦滝の滝壺では大迫力のドーム状空間は一見の価値がある。

【中部ゴルジュ】一般的に遡行対象となる、取水堰堤上部からはじまる中部ゴルジュは、国内屈指の秀逸なゴルジュと断言できる。侵食された岩盤を複雑に流れる水流のなか、登攀的なだけでなく水流的にもテクニカルなゴルジュ突破を堪能できるだろう。

【上部ゴルジュ】上部ゴルジュに立ち入ると、これまでの明るい渓相とはうって代わり、狭く・陰湿な空間が展開される。花崗岩の渓谷としては異例なほど細く侵食された水路は最狭部で幅1メートル未満まで狭まる。登攀的には一番テクニカルなセクションでもあり、終日陽の届かない陰湿な空間での奮闘となる。

源頭となる巻機山界隈の景観も特筆すべき点で、入渓から山頂に至るまで全く隙のない間取りと言えるだろう。長大な渓谷はどこか大味になるところがあるが、五十沢は違う。ゴルジュ愛好家であれば絶対に訪れるべき一本だ。

五十沢|沢登り|2023.9.1 ~ 4
メンバー:ゴルジュクラブ1名|紀伊半島彷徨クラブ2名

続きを読む

面河渓・御来光の滝|面河川本流|沢登り

     

「観光名所」「日本の滝百選」「初心者向け癒し渓」「滑床」。

源頭まで詰め上がると日本百名山・石鎚山に突き上げ、さしたる難所はない四国を代表する渓谷。一般的なコースどりをすると初心者向けなのは間違いないが、面河渓の本質はそこでは無い。

一般的に遊歩道でパスされる下部ゴルジュの集水域は四国最大級。四国における本流ゴルジュ遡行は面河渓以外でなし得ない。若干間延びする中部を越えると日本の滝100選・御来光の滝に至る。御来光の滝を正面から登攀するとすぐに石鎚山・南尖峰に突き上げる中沢が現れる。全てのセクションが水線突破可能で、バリエーションに富む。しかも力量に応じて自由にラインどりができる。

直登ラインをとる場合、四国では珍しい泊まり沢となる。

初心者向け癒し渓と侮るなかれ、面河渓は四国を代表する険渓でもある。

メンバー:ゴルジュクラブ1名|紀伊半島彷徨クラブ1名

続きを読む

高瀑渓谷|加茂川支流|沢登り

     

高瀑。

四国で沢に、ひいては山に詳しい人間であれば誰もが特別な感情を抱いているであろう大瀑布。

そこに至るまでの渓谷に、つい最近まで未知が残っていた。2021年、キャニオニングにて下部ゴルジュの全貌解明を行った。その後より詳しく調べると下部ゴルジュはごく一部を除き沢登りで突破されたことがないという。

侵食激しいゴルジュ滝が連続する下部ゴルジュを沢登りで突破することはできるのだろうか。好奇心が心をくすぐる。そして何より、初完全遡行という甘美な果実を私が味わいたい。

高瀑渓谷 下部ゴルジュ完全遡行

メンバー:ゴルジュクラブ3人|紀伊半島彷徨クラブ1人

続きを読む

肉淵谷・肉瀑|銅山川支流|沢登り

     

以前、肉淵谷を遡行した際に側壁にかかる大滝が強く印象に残った。過去の記録では高瀑(四国を代表する大瀑布)のような大滝、とも表現される1本で登攀記録はない。

大滝登攀は趣味ではないが、これほど迫力のある大滝が未踏(と思われる)となれば話は別だ。誰かに登られる前に登らなければ、と2ヶ月後に再訪した。

メンバー:ゴルジュクラブ1名|紀伊半島彷徨クラブ1名

続きを読む

瓶壺谷右俣|加茂川支流|沢登り

     

四国三悪渓というものがある。足谷川・瓶壺谷(右俣)・松ヶ谷の3本をそう呼ぶらしいが、確かにそのどれもが一筋縄ではいかない悪さを持っている。

昨年、私に登攀的な沢登りを教えてくれた師匠とともに瓶壺谷を初訪問してから1年と少し。それから100本ほどの渓谷を遡行し、多少は登れるようになっている。当時は恐怖を感じながら師匠の背中を追うしかなかったが、今なら正面切って勝負できるかもしれない。

そして何より、瓶壺谷には完全遡行という甘美な果実がまだ残っているのだ。地元沢ヤ同人として我々がその果実をいただくしかない。瓶壺谷(右俣)完全遡行。

メンバー:ゴルジュクラブ3人|紀伊半島彷徨クラブ1人

続きを読む

海川不動川|沢登り

     

日本を代表する異形のゴルジュ。ゴルジュ志向の沢ヤなら1度は訪れるべきと噂される渓谷を遡行した。

2025.1 追記

海川不動川を特徴付けるのはその得意な地質だろう。ボコボコと石塊がはまりこんだグロテスクな側壁が終始続き、そのなかを黄色く淀んだ水が流れる。ゴルジュ内部は複雑に侵食され、”火星” と表現されるのも妙に納得できる、奇怪な世界観をもつ。

ゴルジュ開始地点となる不動滝の登攀が絶望的で、高巻きからスタートとなるのは残念ではあるが、以降、中部『アブキの河原』を除き、ほぼゴルジュが開けることはなく、遡行内容は濃い。渇水のなかの遡行であった、という前提はあるものの、国内の著名な難ゴルジュとしては登りやすい部類といえる。

源頭付近の藪漕ぎが非常に濃密であること、低山ゆえ真夏は不快指数が非常に高いことを覚悟すれば、素晴らしいゴルジュ突破を堪能できること間違い無しだ。

海川不動川|沢登り|2023.8.19 – 21
メンバー:ゴルジュクラブ1名|紀伊半島彷徨クラブ3名

続きを読む

トチグルス谷|鮎喰川支流|沢登り

     

いつものように酩酊しながらネットサーフィンしていると、1枚の気になる写真を見つけた。トチグルス谷。不思議な名前のついたこの谷にはどうやらゴルジュが眠っている可能性が高い。地形図と僅かな情報をもとに探し当てたトチグルス谷は、ゴルジュ地形の連続する渓谷だった。

鮎喰川支流 トチグルス谷開拓。

メンバー:ゴルジュクラブ1名+2名

続きを読む

かずろう谷川|貞光川支流|沢登り

     

徳島県美馬郡つるぎ町を流れる貞光川支流の片川に注ぐ、かずろう谷川。遡行記録はなく、滝ヤの記録がわずかにあるのみ。2022冬の偵察にてゴルジュの可能性を感じ2023.08.12に開拓を行なった。

メンバー:ゴルジュクラブ1名+2名

続きを読む

足谷川|吉野川支流|沢登り

     

高知の遡行記録のない渓谷。愛媛県の有名な足谷川とは別物。

地形図や地質などの事前情報からはそれほど期待していなかったが、なかなか良い渓谷だった。小規模ゴルジュを複数擁し、そのどれもが直登可能。侵食激しい地形が多くゴルジュ好きも満足できる渓谷だ。

メンバー:ゴルジュクラブ2名

続きを読む